いつの日か
何時でも彼女は彼に勝ちたいようです。
「6歳差。ゼンが高校ぐらいの時に私はランドセルを背負ってたってことよね」 新年早々何を言い出したかと思えば歳の差の話だ。コレばかりは何年思っていようが変わることの無い差だ。何かに思い耽る度に彼女の口から言われるが、自分か …
「6歳差。ゼンが高校ぐらいの時に私はランドセルを背負ってたってことよね」 新年早々何を言い出したかと思えば歳の差の話だ。コレばかりは何年思っていようが変わることの無い差だ。何かに思い耽る度に彼女の口から言われるが、自分か …
初心者向け、との触れ込みは一体なんだったのだろう。決して広くないキッチンの作業スペースにはケーキになるはずだったものが2つ並んでいる。ぺしゃんこにつぶれたそれは、甘い香りだけを放っていた。大晦日も元日も関係なく飛び回って …
さくさくと先陣をきって歩く様は勇ましいが、多少危なっかしい。らしくもなく手を差し伸べてやりたくなるが、それもどうも癪だ。「ほら、ゼン。早くしないとただの散歩になっちゃうよ」 こちらの思っていることなどお構いなしに、くる …
新年になり、年頭所感や年間計画に伴う会議など、忙しい日々が始まっていた。子どもの頃は自分の誕生日をお祝いしてくれることを、浮き足立つような気持ちで待っていたことを思い出す。そんなことを思い出したのは、彼女が新年の挨拶回 …
「そんな小さな声で話さなくても……!」 電話の相手は陽気な声で私を否した。私はエレベーターホール観葉植物の影に隠れながら声のボリュームを最大限に抑え、吐息交じりにケンさんをとがめる。葉の間から差し込む黄色い日差しが眩しい …
A week before __________ 「CEOは誕生日を祝われるのがお嫌いなんです」年始の挨拶にファーレイを訪れた帰り際、ケンさんに確認したゼンの誕生日関連のイベントの有無。彼程の立場の人ならパーティーでも開 …
1月13日はゼンの誕生日。折角の誕生日だからと私は何かサプライズをしようと思い立った。 サプライズ…何をしよう?私は頭を悩ませていた。 この前試しにケーキを作ってみたらとんでもなく失敗をしてしまったため、ケーキ作りには正 …